〜後悔しないお金の使い方、していますか?〜
50代という人生の折り返し地点を過ぎた今、昔のような“勢い”でお金を使うことにためらいを感じる方も多いのではないでしょうか。
「これは浪費だったかも…」
「このお金、もっと有意義に使えたのでは?」
そんな“お金の使い方”に対するモヤモヤは、ある意味、人生をよりよく生きようとしている証だと思うんですよね。
今回は、私たちアラフィフ世代が後悔しないための、「浪費」ではなく、「投資」になるお金の使い方について書いてみたいと思います。
「浪費」と「投資」は“未来”に違いがある
「浪費」と「投資」の違いは何でしょう?
「浪費」:買った瞬間がピーク。満足は一時的で、お金も感情も“消える”。
「投資」:買ったあとから価値が“積み上がる”。未来にプラスが残る。
たとえば――
●コンビニで何気なく買うスイーツ:浪費
●特に欲しくもないけどSALE期間にはついつい何かかってしまう:浪費
●健康維持のために買うプロテインやサプリ:投資
●副業のために必要な勉強教材など:投資
「浪費」と「投資」の違い、それは「自分の未来」があるかどうかだと思います。
ここに目を向けると、お金の使い方は驚くほど変わります。私もこの意識を持ってからは、買い物をする前に熟考することが習慣になり、思いついてすぐの購入をしなくなりました。そこまで考えてからの買い物は、あとで後悔することもなく、買い物でのストレスが激減しました。
「投資」になるお金の使い方:7選
ここからは、実際に私自身や友人たちが「これは投資だった」と実感しているお金の使い方をご紹介します。
① 健康と体力づくりへの支出
健康は最大の資産。これは年を重ねる毎に実感します
ジム通いや、ウォーキングシューズ、健康診断、オーガニック食材、サプリメントなど、買う時は“ちょっと高いな”と感じても、将来の医療費や、加齢による慢性的な体力不足や、寝たきりリスクを考えれば、最も堅実な投資先です。自分の体を動かすのは自分ですから、メンテナンスをしながら大事に長持ちさせたいですよね。
② 自分の「見た目」にかけるお金
50代になると、外見の変化に戸惑うこともあります
なんか突然やってくるんですよね。毎日見ている顔なのに、顔の輪郭こんなにぼんやりしてたっけ?(いわゆる顔のたるみ)、白髪が明らかに目立ってきたり、お腹回りがボヨンとして今まで履いていたデニムのサイズがきつくなったり・・・。40代まで割とスタイル維持を出来ていたつもりだったので、まだ自分は大丈夫、という根拠のない思いがあったのですが、そんなに甘くは無かった・・・。美容や健康への努力は年齢に比例するのが現実です。

けれど、美容・ヘアケア・良質なスキンケア・歯のメンテナンスなどに自分の出来る範囲でお金をかけつつ、あとは自分で日々の努力をすることは、「自分への信頼感」につながります。
人からどう見られるかよりも、「自分がどうありたいか」。私の場合の基準は、鏡を見て自分が嫌いにならないかどうかです。ロボットではないので加齢は自然なことで避けられません。加齢に逆行して不自然な若さを取り繕う気もありません。ただ、清潔感を持ちながら、良い感じで年齢を重ねたいんです。鏡の中の自分を嫌いになったり、見る度にため息をついて気分が塞ぐというような状態は回避したい、というこのあたりが基準です。
自分の機嫌をとるための美容は、浪費ではなく“自尊心の投資”です。
③ 学びと教養への投資
語学、資格、読書、セミナー、カルチャースクールなど
何歳からでも「学び」は人生を前向きにします。おかしなもので学生時代には試験のために勉強をしていたような自分でも、年を重ねるごとに「学び」の欲が大きくなってきました。40歳後半から始めた「お金」にまつわる勉強、50歳になってからは韓国語を勉強しています。私の場合、実利が伴うことが好きなので、お金の勉強は自分の生活にダイレクトに反映されるところ、韓国語は元々韓国旅行が好きなのと、出張で行くこともあったので、現地で読み、聞き、話すことが出来れば!(書くところはまだハードルが高い)と思ったことがきっかけです。
時間とお金をかけて学ぶという行為は、自分の可能性に対する信頼でもありますし、気持ちが老いないためにも一役買ってくれていると思います。
④ 「人間関係」にかけるお金
●会いたい人に会い行く
しばらく会えていないけど久々に会いたいな。でもその内ね。と思っているような人。
●身近な大事な人にちょっとしたプレゼントをする
家族や友人、同僚でも。旅行のお土産でもいいし、自分の気に入っている食べ物や日用品など相手が負担にならない程度の金額のものをさりげなくプレゼント。
特に友人へのプチギフトぐせは、15年前位にある友人が行っていたことなんです。3か月に1回位のペースで会う友人が、
「私が気に入っている近所のパン屋さんのものなんだけど朝食にでも食べて!」
「試しにこの入浴剤(個包装)買ったんだけど試してみない?」
とか、本当にこちらの負担にならないような形でプレゼントしてくれていることに気づき、素直に「こういう予想外のプレゼント嬉しい。私も真似したい」と思ったんです。普段自分が手にしないものへの新しい出会いにもなるし、実用的でもある。そして選ぶ時や準備をする時に私を思い浮かべてくれていたんだろうな、と思うことがまた嬉しいんです。
それまでは旅行に行った時や、相手の誕生日の時など(とても親しい友人のみ)しかプレゼントをしていなかったのですが、何でもない日の気負いのない、ゆるいプレゼントがとても良いな、と。それ以来、私も真似させてもらっています。
皆に合う前に、自分も好きなかき餅屋さんで、小袋サイズを人数分買って渡すとか、試して欲しいお手頃フェイスシートマスクを1枚ずつ渡すとか。「美味しかった」とか「私もこのマスク買ってみる」とか事後感想をくれたりします。ただ、ここで注意なのは、見返りを求めないこと。あくまで自分が好きでやることというのが絶対です。相手に何かを期待したりするのは違うので、そういう意識を持ってしまう方にはおすすめ出来ませんが、話の潤滑油にもなりますよ。
こうしたお金の使い方は、一瞬の楽しさではなく、関係性や心の豊かさという形で自分の人生に戻ってくると思います。
⑤ 時間を生み出す「サービス」に払うお金
お掃除ロボット、冷凍ミールキットなど、自分の「手間」や「時間」をお金で解決することも時には投資になります。その空いた時間で体を休めたり、自分の好きなことをしたりすることこそ、心の余裕という資産になります。
どうしても金銭的なことを考えてしまい、なるべく自分でやる!と決めていた私ですが、長年悩んだ末に、お掃除ロボットEUREKA(ユーリカ)ロボット掃除機 を買いました。ゴミも自動でダストボックスに入れてくれて、お手入れが少なくて本当に便利なモデルを、何度もいろいろな機種を比較検討した挙句、Amzonプライムデーを狙って安く手に入れたものです。
もー、これが本当に便利で、可愛くてたまりません。お恥ずかしい話、一人暮らしでペットがいるわけでもないですし、平日はほぼ会社にいるので掃除機をかけるのは週末のみでした。それでさして困るわけでもなかったんです。でも、このお掃除ロボットを導入するにあたり、床の上をスムーズに掃除してもらうべく、家具の導線も考え、床に不要なものを出さずすっきりさせて、ほぼ毎日出動してもらっています。小まめに掃除している!というのは気分的に上がることに気づきました。
また、このロボットに連動させるためにアレクサも我が家にきました。出勤する時に、私:「アレクサ!掃除機かけて!」、アレクサ:「ハイ!掃除を開始します」、でロボットが仕事を始めます。もっと早く買えば良かったとも思いましたが、ゴミを自動で貯めてくれる、ダスト袋も不要だからコスパもいい、ということを考えると、お掃除ロボットがかなり進化した今頃が自分には買い時だったのかな、と思います。昔から興味はありましたが、お手入れが大変そうで躊躇していたのもあったので。週末の家事も、この掃除機がけがロボットお任せなので、その時間で他のことが出来ますし、この金額には満足しています。
冷凍ミールは、出張続きや、仕事が忙しい時、予定が立て込んでいる時用に時々使うようにしています。適当なものを食べるより健康にも気を使いつつ、あくまで時々、という形で使います。
⑥ 心のメンテナンスにかけるお金
アロマや本、音楽、ドラマ、映画、美術鑑賞など。
自分の“内面”に目を向けるためのお金の使い方も、立派な投資だと思います。
アラフィフ世代は、心と体のバランスがとても重要になる時期です。「病は気から」と昔から言われていますが、年齢を重ねて更年期などの揺らぎ時期に痛切に感じた言葉でした。心が元気が無いと体の不調にも直結しますし、その逆も然りです。

整えること=進む準備でもあるのです。
心を豊かにしてあげるものにかけるお金は予算の範囲を決めつつ、続けていった方が良いと思います。
⑦ 「経験」に使うお金
物より思い出。
旅行・観劇・新しい体験。これらは記憶に刻まれ、一生の糧になります。
買った服は流行が終われば着なくなりますが、旅の記憶はいつまでも心に残り続ける“無形資産”です。
国内でも海外でも、日常とは違う経験が出来る旅に出ると刺激を受けます。初めての景色や初めての食べ物。海外であれば日常とは違う言葉。その刺激から新しい感情や、次の目的が生まれたり、心身ともに癒されパワーがみなぎったりと、人間を活性化させるのにはとても大きな効果をもたらすのが旅だと思います。私は毎年1回は近場ですが韓国・台北・上海・ベトナム(ホーチミン)あたりを旅行することを目標にして旅行貯金をしています。そして旅行前は、見たい場所、食べたいもの、など割と念入りに調べます。実際には現地で予定変更することもありますが、目的を持って行った方がしっかり時間を使えて充実度が違うのと、旅行前も楽しめて帰ってからも楽しめて「長期でのお楽しみ」が出来るから!年1回であれば負担なく旅行費用も貯められるのと、足腰が元気でないと旅行も楽しめないのでそのために運動したり、健康への意識も向くのでいろいろ利点も多いのです。
お金に「働かせる」視点も持とう
投資とは、支出だけではありません。
資産形成としての投資(つみたてNISAやiDeCoなど)も、50代からスタートしても遅くありません。少額でも「自分の未来を信じてお金を積み立てていく」という感覚は、生き方そのものが前向きになります。あくまで投資なので損をしないとは言えませんし、損するかもしれないのが投資です。でも、なるべく安全なインデックス投資で着実に積み上げていければ、利子が無いに等しい銀行貯金よりも利益は大きくなると思います。実際に私も紆余曲折してきましたが、積立てた金額よりも現時点では150万円位はプラスになっています。この金額は投資のプロの方達から言わせれば少ないのだと思いますが、銀行に入れておいた場合には得られない金額です(利益確定させていないので今後下がる可能性もありますが)。何もしなければ給与だけです。そこから少しでもお金を増やすのであれば投資を使わない手はありません。
「使うべきときに使える人」こそ、賢い
ある意味とても堅実な方にありがちな思考パターンが、
「もったいないから我慢しよう」
という“無意識の自己制限”です。
でも本当に必要なのは、自分にとって価値あるものを見極めて、ちゃんと使う力だと思うんです。先に上げたことは全て、自分の心や体が元気でないと成り立ちません。やれる時にやっておくことも大事だと思うんです。旅行にしても、いつか「行きたい」と思わなくなるかもしれません。体が辛かったり、億劫だとそういう気持ちも低下します。そして、人の寿命がいつまでか、なんて誰も分かりません。お金を有意義に使える時に適切に使える力も重要だと思います。
我慢することではなく、賢く選び、気持ちよく使うことができる人が、お金上手な人だと思います。バランス力が大事です。
まとめ:「自分が納得できるお金の使い方」が最高の投資
「浪費」か「投資」かを決めるのは、他人ではありません。
自分自身が“価値があった”と思えるかどうか。
✔ 健康や美
✔ 学びや経験
✔ 心の充実
✔ 人とのつながり
こうした目に見えにくい“財産”を育てていくことが、これからの人生を豊かにし、お金以上のリターンをもたらしてくれると思います。
私たちのお金が、これからの人生をよりよい方向へ導く「味方」になりますように。共に上手な取捨選択をしていきましょう!