アラフィフに差しかかると、なんだか肌が急にしぼんだ気がする。乾燥、たるみ、くすみ…いつものケアじゃ物足りなくなるこの時期。
「高い化粧品に変えるべき?」と焦る前に、一度立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
それが、「ホルモンバランス」の視点です。
美容と深く関わるこのキーワード、更年期に入った私たちの体と心に、実はとても大きな影響を与えているのです。
更年期とは、一般的に閉経前後の約10年間(45歳〜55歳ごろ)を指すといいます。この時期には、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少することで、さまざまな変化が起こります。
- 肌の乾燥・ハリの低下
- 髪のボリュームダウン・パサつき
- 体のだるさ、寝つきの悪さ
- イライラや気分の浮き沈み
- 動悸
- ホットフラッシュ(ほてり・発汗)
これらは、加齢だけでなく、ホルモンバランスの変動が原因になっていることも多いんです。
更年期を境に、「塗るケア」だけでは物足りなさを感じるようになるのは自然なこと。だからこそ、内側からのケア、特にホルモンバランスを意識した生活が美容の鍵になります。
1.
女性ホルモンは“美の守り神”だった
エストロゲンは、肌の水分保持・コラーゲン生成・髪や骨の健康にも関与。
それが減ってくる今、足りなくなった分をどう補うかが美容戦略の分かれ道です。
2.
食事でサポートできること
「大豆イソフラボン(豆腐・納豆・豆乳)」はエストロゲンに似た働きをします。
また、鉄分・ビタミンB群・ビタミンEなど、ホルモンの代謝や安定に関わる栄養素を意識するのもおすすめ。
3.
睡眠と自律神経の整え方も重要
ホルモンバランスを整えるには、質の良い睡眠と、ストレスマネジメントも欠かせません。
簡単なストレッチや深呼吸、湯船に浸かる習慣も大切な“美容習慣”の一部です。
4.
ホルモン補充療法(HRT)も選択肢のひとつ
更年期の症状があまりに生活の質を落とすようであれば、医師と相談の上、必要に応じてホルモン補充療法を検討するのも現代の選択肢です。
副作用や体質との相性もあるため、信頼できる婦人科での相談をしてみてください。
更年期は、これまでの“がんばってなんとかする美容”から、
“自分の体にやさしく寄り添う美容”への転換期です。
たとえば、
- たまには「今日は何もしない肌休みデー」を作る
- 「疲れてるな」と感じたら早く寝る
- 「好きな香りのスキンケア」で深呼吸する時間を持つ
そんな小さな積み重ねが、更年期世代の美しさを底上げするカギになります。
最後に
ゆらぎの中で見つける、自分らしい美しさ
更年期は避けられない変化の時期。
でもそれは「老化」ではなく、「新しい自分への切り替え期」でもあります。
ホルモンバランスの変化を知ることで、自分を責めずに、
必要なケアを選び、心地よく年を重ねることができます。
アラフィフの美容は、「変わっていく自分」をどう扱うかにかかっている。
その答えは、誰かと比べるのではなく、自分の体と心に耳を傾けるところから始まります。