ふとした瞬間に襲ってくる、お金に対する不安。
アラフィフになり、老後やこれからの生活を考えたとき、今までなんとなくやり過ごしてきたお金の問題が急に現実味を帯びてきました。
節約はそれなりにしているし、浪費家ではない・・・と思う。
けれど、「これで本当に大丈夫?」というモヤモヤは消えません。
当時の私は、自分の家を購入する前。貯金も大してあるわけでは無く、NISAもIDECOもふるさと納税も単語としては気になる存在でしたが、よく内容が分からない状態。ただ、普通に銀行に預けているだけではこの先ずっとお金問題から解放されることはないな、ということには薄々気づいていた時期でした。贅沢したいわけでは無いのです。ただ、やりたいことや、行きたい所に躊躇なく行ける位のお金、自分の中の基準として「この位」(この基準はもちろん人によって違いますが)というところに達する経済力が欲しかった。。その点で言うと、当時の私はまったくもって発展途上の段階でした。
転機は「自分の家を買おう」と心に決めた時です。高額な買い物です。多少なりともマネーリテラシー(お金に関する知識やスキルを持ち、日常生活や経済活動で正しい意思決定を行う能力)を身に着けて、自分の決断に責任が持てるようにしたいと思いました。そこでいろいろ調べて辿り着いたのが、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格です。
この資格、保険業界、金融業界では持ってて当然位の資格みたいですし、不動産業界でも社員に取得を勧めるところがあるようです。
私も受験会場での休憩時間に、周囲の人たちが話しているのが聞こえて、●●銀行の社員さんが集団で受けに来ていました。どうやら会社の指示で受けさせられている感じでした。
私が長年携わっている職種は金融業界とは無縁でしたし、これまで何の興味も無い資格でしたが、FP資格取得に向けて勉強することは、金融、不動産、住宅ローン、税制、保険、年金、相続など、人の一生にまつわる広範囲なお金の知識を得られると知り、「今、私が知りたいことの全てだわ」と思い、この勉強に注力、そしてどうせなら資格も取ろうと思ったのです。一石二鳥好きの私にはうってつけでした。
この勉強は誰からの強制でもなく、仕事にも関係なく、いわば私にとっては趣味みたいなものです。予備校や通信にお金を払ってまででは無いなと判断して、まずは独学でコスパ良く取得を目指すことにしました。とにかく、この勉強をしてから住宅購入をしようと思っていたので、短期間での集中勉強、受験、を考え、毎日1時間早く起きて出勤前に勉強、週末も勉強に充てました(長々と勉強に拘束されるのは苦痛なタイプですが、短期決戦だと集中力がもつタイプ)。参考書と問題集は、Amazonでの口コミを検索しまくり、最終的に「みんなが欲しかった!FPの教科書3級」「同 問題集3級」滝澤ななみ著、だけに絞って、試験まで8か月位の中で2回ずつ回して挑みました。で、結果は合格!独学で取得出来たことに調子にのり、切れ目を入れず、そのまま同シリーズの2級の参考書と問題集を購入し、再度勉強をスタートしました。3級と2級は被っている内容も多いので、一気に2級まで目指してしまった方が効率が良かったからです。流石に2級は難しかったですが、こちらも奇跡的にギリギリの点数で1発合格出来ました。FPを本職にする方、また金融業界の方々は、1級取得までいくのがベストなのだと思いますが(2級でもFPを本職にしている方はいます)、私は2級までの内容で十分でしたし、本来の目的である「自分の家を買う」方に行動を移したかったので、ここで試験勉強は終了しました。
ここで学びになったのは、「全てが自分ごと」の内容だったこと。国も行政も手取り足取り国民を構ってくれるわけでは無いということが良く分かりました。要は、世の中には「知識の格差」があるんだな、ということがヒシヒシと分かります。知っていればお得に受けられる補助金や、一人で悩まずともサポートを受けられる仕組みや、その他、大学を出ててもそれまでの学業の中では得られない、でも実生活ではこちらの方が断然必要な知識!という内容が知れます。知っているだけで自分にとっての一種のお守りなるんです。これらを知らないで一生終わってしまう人もいるだろうな、と思いました。私も初めて知ることも多かったです。とにかく、このことがきっかけで、ヨチヨチ歩きレベルではありますが、マネーリテラシーが開眼し始めます。当時の貯金が少なかろうがなんだろうが、この知識を得て、自分の生活の中に落とし込んでいこうと思えたことが大きな収穫になりました。
FP資格を取ってから、家を買うための情報収集に走ったこととは別に、いろんな見直しをしました。
なんとなく「入っておいた方が安心」という暗黙の呪縛ってありませんか?社会人に成り立ての頃に訳も分からず、先輩が入っていた保険を教えてもらって加入した、とか、親が自分のために保険に入れてくれていた、とか周囲に聞いても、大体似たりよったりでした。 私はというと、保険診断で提案されたものや、貯金型(将来の年金用等)の一石二鳥狙いのものなど、毎月の保険料も結構払っていたと思います。FPの勉強をすると、やみくもに不安になる必要もないんだな、ということに気付けます。年齢によって自分のライフスタイルも変化するので、定期的に見直しをして、自分に適した保険が何なのかを検討することは大事です。この手の作業って結構面倒ですよね。だから、つい若い頃からの保険に入りっぱなしで今の自分には合ってないことにも気付かない場合も多いかと思います。とりあえず、保険を見直して、解約や入り直しなどの整理をしました。ただ、貯金も兼ねての保険で払い込みが終わりに近づいているのであれば、最後まで続けた方が良いと思います。途中解約すると払戻金が元本割れしますので、ここは注意が必要です。私も2個ほど、この貯金を兼ねた保険があったのですが、1つは年払いしていたもの、もう1つは月額だったので、年払いはあと数年で終わりだったので継続し、月額はそれまで支払った金額と、解約返戻金の額を確認し、損をした分は、NISAなどの投資で数年かけて取り戻していければいいか!と思い解約しました。
ふるさと納税と聞くとなんだか「税」のイメージが強いですよね。実際には都道府県や市区町村への「寄附」です。応援したい地域に寄附をすることで、その地域の活性化のための財源として活用されます。で、寄附をするとその地域の名産品などのお礼品をもらうことができる制度です。お礼品もお得なものがたくさんあるのでどれにしようか選ぶ作業も本当に楽しいです。ふるさと納税を利用すると、寄附金額から2,000円を差し引いた額が所得税や住民税から控除されます。つまり実質的には、返礼品を自己負担額2,000円で受け取れるということ。確定申告が不要なサラリーマンは、ワンストップ特例制度が使えるので(私は、さとふるを使っていますが、ワンストップ申請は本当に楽!)、所得税控除分も含めた控除額全額が翌年度の住民税減額という形で控除されます。給与明細を見て住民前額が少し減っているのを見るのも嬉しいです。
※注意
税額控除は、ふるさと納税を行う本人の給与収入などに応じた上限額があります。控除上限額を超えて納めると自己負担額が増えてしまうので、まずは自分の控除上限額がいくらかを確認してください。ふるさと納税サイトは、「さとふる」「ふるなび」「ふるさとチョイス」などいろいろありますが、どこでも上限額シュミレーションが出来るようになっているので簡単に分かります。
私は、毎年12月の中旬頃にその年の分をまとめてクレカで寄附申請しています。冷凍ものもあるので、冷凍庫の容量を検討したり、送ってもらう時期を選択出来るものなど上手く組み合わせて、年末から秋位まで楽しめるようにセレクトしています。なんでこの時期にしているかと言うと、年末調整での保険料の控除還付金が大体翌年1月位に戻ってくるので支払額がそれで相殺になるからです。
2024年:例)
●大晦日用に:北海道の冷凍タラバガニ(半分は生食のお刺身として、半分はカニ鍋で!)
●3が日用に:九州の水炊き(おせちや海鮮に飽きた頃に)
●1月一杯楽しめる:長野の市田柿(干し柿):自然な甘みで美味しいし、栄養価も高い
●長い期間使える冷凍食材として:千葉県産の訳アリ銀鮭の切り落とし約3Kg(一人暮らしだとかなりもちます。焼いても良いし、鍋に入れても良いし使い勝手も抜群ですし、鮭はアスタキサンチンが豊富なので、美容にも健康にも良くて言うことなし。毎年必ず頼みます)
●毎年の楽しみ:山梨のシャインマスカット(8月下旬~10月位で届く予定)
※ワンストップ申請が出来るのは自治体5つまでです。
その当時はまだ旧NISAだったのですが、とにかく毎月2万円のつみたてNISAをスタートさせました。ただ、この時はまだ勉強不足でどの投信信託を選べば良いかとかの判断にも自信が無かったのでまるごとプロにお任せ出来る「セゾン投信」で始めました。現在は、SBIに移管しています。このあたりは、また別の記事で書きますね。
とりあえず、これも当時勉強不足で、何故ここで始めたのか?がよく分かりませんが、スルガ銀行のIDECOをスタート。数年後に、SBIに切り替えました。
自分のお金が全て一つの箇所で整理出来るツールであり、家計簿もつけてくれる最強アプリ。これのおかげで、全てが一目瞭然になりました。可視化は重要ですね。
銀行、ゆうちょ、クレジットカード、ポイントカード、ペイペイ、NISA、IDECO、全ての内容がこれで見れちゃいます。使いこなせば、もっといろいろ深堀出来るアプリですが、私は上記が出来るだけで十分満足しています。
ねんきんネットのアプリを登録しました。まだ先ではあるもののシュミレーションでどの位の年金が将来もらえるのかも意識するために。
思いたった時が、勉強時だと思います。自分の生活に直結する内容で、知っておいた方が得をする、となれば「やらされる勉強」ではなく、「やりたい勉強」に意識が変わるということを知りました(笑)。アラフィフであってもまだまだ先は長いです。今知ることで、将来の自分のサポートになるはずです。また、親や、周りの友人や後輩に、お金のことで聞かれた時に、少なからずちょっとした情報は教えられるのでその点でも自分だけでなく周囲にとっても利点はあると思います。
FP資格は、お金の流れを理解して昨日の自分より少し賢く生きるための武器だと思います。
最後に
FP資格が欲しいと思った理由
1. 老後の不安を減らしたい
2. 家を買う前にお金の流れを把握したい
3. 節約だけじゃ限界を感じた
4. 周りの人にも役立つ知識だから
5. 保険の内容などが自分にとって正しいのかよくわからない
6. 生活や人生に直結するお金の知識が欲しい
FP資格は、単なる知識ではなく、私にとってはお金の不安を少しでも減らし、未来の自分を心地良くさせてあげるために「これからの人生のための投資」でした。
同じような迷いや不安を持っている方には、資格を取るかどうかは別としてもFPの参考書などを読んでみてはいかがでしょうか?目からウロコの情報や、もっと知りたい、と思うことなどが出てくるかもしれませんよ。